その1 骨格データからの特徴値抽出
BL01システムでは、動画から骨格合成動画と骨格データを抽出しました。これでも十分投球フォームの解析が可能ですが、もう一足踏み込んで、肩の平行度変化や首の動き(視線)の変化などの角度特徴値を抽出することにしました。角度は画像サイズに依らない特徴値です。

抽出する角度は、体に軸線ベクトルを基準に、cu-0(首)ベクトル、11-12方平行度ベクトル、24-28,23-27両足の傾斜ベクトル、12-16,11-15両腕の傾斜ベクトルから角度を抽出しました。

また、BL01では被写体がカメラから遠ざかる倍に骨格サイズが小さくなりましたが、体軸値と重心点を基準に各骨格画像を規格化し、大きさが変わらない骨格パラパラ動画を生成します。

骨格パラパラ動画は骨格点33→15点に変換して表示します。

実際に抽出した角度値の変化を示します。赤い線が両肩の平行度(体軸線に対して90°が理想)を示しています。リリース前後で肩の揺れは少ないことが判ります。また、青い線は右腕の角度です。投球前にバックスイングして投球後は腕を振り上げます。この角度が大きいほど、プロっぽいです。

その2 角度特徴値抽出システム(BL02)
BL01システムで、動画ファイルから33か所の骨格点データを抽出したcsvファイルを入力データとして使います。骨格点を33→15点にしたパラパラ骨格動画を生成し体軸線を基準とした角度抽出値をXXangle.csvとして保存します。GUI機能としては上記処理に加え、角度変化のグラフを表示します。

BL02システムのGUI操作手順を説明します。BL01で出力したcsvファイル名を入力します。解析開始ボタンを押すと角度特徴値抽出処理と併せて骨格点パラパラ動画を生成します。時間が掛かります。終了したら、グラフ表示ボタンを押します。

BL02システムは、BL01システムで生成したデータを思料することが前提です。BL01で生成した「XX.csv」ファイルをBL02フォルダ直下のdataフォルダにコピーする必要があります。

BL02フォルダーの構造も少し複雑です。BL02/dataに入力と出力のデータが入る構造になっています。

その3 チームリーグメンバーの投球動作解析
チームメンバの協力で、動画を撮影させていただき、ボール速度や骨格動画、角度特徴値を測定しました。両腕の角度で特に秘儀腕の角度変化(青色)は重要でリリース時の腕の上がり方を示しています。旅禍他の平行度はいつも一定が理想的です。また首の角度ですが、投球後は首を上げておくのが良いとされています。


サンプル3は、いつも安定してハイスコアの人です。リリース時、右腕はピンと伸びています。また、肩の角度変化リリースする直前に一瞬、左肩が下がっています。ボールを前に押しやっているように思います。首の動きは非常に安定であ絵を常に向いています。



骨格解析でもう一つ重要なのは、投球時の右手の角度変化です。カメラでは捕らえられないため*、別な測定ツールが必要です。
*mediapipeには、手の骨格を細かく抽出するモデルも提供されています(ハンドジェスチャー用)が、解像度が不足するため今回の動画からは解析できません。別な機会にチャレンジはしようと思います。